皆さんの暮らしは時間に支配されています。
電車・バス・飛行機など 決められた時間に管理されていますね。
ある程度は時間を見て行動する人が大半だと思います。
世界的に見ても日本人は時間を守る民族であり「時間厳守」を徹底しているのでは
ないでしょうか。
相手を敬うという、とても良い面がある一方で
遅刻すると罰せられるような辛いこともしばしば(笑)
さて、訪問介護もある程度の時間は決められています。
訪問介護 9:00~9:30 → 移動 → 訪問介護 9:45~10:15
…といった具合です。
高齢者の方は、経済成長時代を生き抜いた方ばかりです。それゆえ
時間厳守という文化は体に染みついています。おそらく、高齢者の8割は
時間に厳しい方ばかりなのです。
時間を守ることは、ある種、信頼関係を作ることにも繋がるとても大切なことです。
介護員も日本人ですので、時間を守ろうと必死に動いています。
遅れる場合は事前に連絡を取り、遅延の許しをいただくのですね。
さて、ここで考えてみてほしいのですが
介護職員は何故、遅れたくないのに遅れてしまうのでしょうか。
・車の渋滞?
・急変などの介護時間の延長? この辺までは想像しやすいと思います。
ではそれ以上に何が理由で遅れるのでしょうか。
意外な理由の1つが 独居の高齢者との会話です。
1人暮らしをしている高齢者のことですが、とても不安で心細い生活を
強いられています。1人が好きという方も少ないですがいらっしゃいます。
人間は1人で生きることほど、不安で悲しい気持ちになることはないそうです。
その影響はとても強く表れてしまいます。
訪問介護職員が、毎日のように呼び止められて、帰らないでほしいと言われています。
高齢者の方は、話を聞いてほしいという気持ちから、なんとか帰らせまいとたくさんの知恵を使います。
ベテラン介護職員は上手にお話を終えて退室することができたり、時間があるときにゆっくり話を聞いたりするというテクニックがありますが、
あまり慣れていない介護職員は「聞かないのは失礼かな」と考えてしまい傾聴を優先してしまう優しい方が多いのです。
そしていつの間にか時間が…となってしまいます。
実は時間厳守を重んじる方にも多く、
時間通りに来てほしいけど、できるだけ長く居てほしい
と考える方は割と多いのです。