年齢が上がれば上がるほど、体力の衰えは肌で感じやすいものです。
健康を気づかい、高齢になる前から運動をされている方も多くいますね。
そこでお伝えしたいのが
3⃣習慣化できる、とても簡単な運動をしてみる。
です。
皆さんの中には、運動するときに形から入る方もいることでしょう。
運動靴やTシャツ、短パンなど動きやすい服を購入され、気持ちを盛り上げるのが
上手な人たちです。
反対に、運動嫌いで動くことすらしたくない人もいるのではないでしょうか。
それは少し困りますが(笑)
ここでは
本格的な運動ではなく、ほんの5分の運動をまず1か月続けるということを
提言したいのです。
狙いは習慣化です。
運動と聞くと、抵抗があったり面倒だったり、個人のハードルが存在します。
そのハードルが少しの努力で乗り越えれるような簡単な運動をしてほしい。
ということなのです。
例をあげてみましょう。
私の父は、77歳になりますが運動が大嫌いです。
唯一、泳ぐことが得意だったので、ジムのプールにはいくようになりましたが
2時間で1キロ泳げていたのが、700m…500mと泳ぐ距離が縮み
泳ぐことよりも無料マッサージチェアをしにいくようになりました。
運動量は減っているので当然、体力低下はしてしまいます。
すると…本人の気づかぬ間に筋力低下もおこり、
ある日、玄関先の階段に足を躓かせて転んでしまいました。
額と膝に怪我を負い、完治するまではプールもお休み。
見事な自信喪失を見せてくれました。
「あ~情けない」「介護が必要になるかな」など聞いたことのない言葉を
毎日毎日繰り返していました。
無事に怪我は治りましたが、さらなる筋力低下でちょっとした動きでも
フラフラとふらついてしまうようになりました。
そうなるとさらに悲観的な言葉で自分を責めて、元気をなくしていきました。
父に運動をすすめても拒否するばかり。
そこで…
下肢筋力復活のために、5分だけ歩くというハードルの低い運動をすすめることにしました。
ポイントがあります(笑)
5分だけ歩いておいで。などは言わないでくださいね。
5分ほどの距離を計算して、提案するということが大切です。
実際に使った方法ですが
最初は家から片道3分ほどのコンビニまで行こうと誘うところからスタートしました。
往復で6分です。1日分としてはクリアということなのですが。
本人にとって「それくらい簡単」というレベルの運動を想像させてほしいのです。
これがキッカケです。
さて、コンビニで簡単な支払いに付き合ってもらい、すぐに店を出ます。
会話のなかにさりげなーく「何か買うものある?」と言ってみると
せっかく外に出たのだからついでに済ませたいという心理が働くことがあります。
うまく利用させてもらいながら…
私の家の近所には、コンビニとスーパーがある環境だったので資源として
使わせてもらいました。
(仮に断られても、往復で6分の運動ができているので達成です。)
買い物袋は持っていませんでしたが、コンビニ~スーパー~自宅 というルートを
増やすことで、外に出ている時間は1時間になりました。
しかし、本人にとっては負担の少ない日常動作にすぎず、運動という意識は
あまり残りません。
最後は「助かった。ありがとう」と、父に感謝の言葉を送りました。
そんなことをあの手この手で繰り返していると…
今の父は、近くのスーパーで安売りの食パンを買い
食パン1枚をもって、片道20分の公園まで歩いて、ため池の鯉に食パンを
餌付けするという日課?趣味?が出来上がりました。
最近はふらつきもなく、しっかり歩いていることで下肢筋力は前より強くなった
と感じます。
あの手この手は同じ手法です。近くに出かけるキッカケを作り、一緒に行動。
そして感謝を伝えます。
参考になればうれしいですが、あなたの周りの環境や資源を使うことを
意識し、とてもハードルの低い運動、もといお出かけを提案をしてみてくださいね。