高齢になると皮膚トラブルや、脱水症状のリスクがあがると言われています。
理由は簡単、水分の不足です。
さて、皆さんは1日に必要な水分量をご存じでしょうか?
少し考えてみてくださいね。
答えは出たでしょうか?
体格など個人差はありますが
成人でおよそ2ℓ~2.5ℓ程度必要と言われています。
1日3食食べた場合では、食べ物からおよそ0.8ℓ~1ℓの水分が吸収されます。
差し引きすると…1ℓ~1.5ℓの水分を摂取する必要があるのですね。
実は成人の方でも、水分を摂らない方は多いようです。
意識的に水を飲むことは必要だあり、現代人の課題と言えます。
そんなに飲めないよ…という方もいるかもしれませんが
人間は1日に排泄で1.5ℓ、汗で1ℓの水を消費しています。
必要摂取量の2.5ℓ相当を毎日消費するということです。
となると、決して多い量ではないのです。
高齢者の方が水分を摂らないのは何故なのでしょう。
よく聞かれるのは トイレに行きたくない という考え方です。
お年寄りだから仕方がないとされがちなのですが、人としての生活で欠かせない
生理的欲求である排泄行動をしなくなるという、とても深刻な問題なのです。
どんなリスクがあるのか…
そもそも排泄とは、体に不要なものを出すということです。
少し怖い話をしますと
必要な栄養や水分は血液の中に溶けだして細胞へと吸収されます。
そこで活躍するのが腎臓です。
腎臓はその血液をろ過して、体に不要なものや老廃物、有害なものを
尿や便として出すために分ける役割があるのです。
排泄ができない状態が続くと、体に不要なものや老廃物が再び血液に戻されて
全身をめぐることになります。
老廃物や有害なものが血液を汚してしまうと、細胞も病気になります。
排泄ができないということは何を意味するのか。
体がとても不健康な状態になってしまいます。
高齢者の方の立場からすると
「水をたくさん飲むとトイレに何回も行くことになる」というのが面倒だし
大変であるということなんですね。
体力低下、身体機能の低下は生理現象にも影響を及ぼすのです。
排泄から遠ざかることは結果として、不健康な状態と老化の促進につながってしまいます。