介護の土台ともいうべきサービスが 訪問介護 です。
介護を受ける方の家に訪問し、入浴・排泄・食事などの身体介護
買い物・掃除などの生活援助
と大きく2種類のサービスに分けられます。
ぇ?いったい何がどう違うの? と思う方は多いと思います。
と言いますか、介護職の方でも違いがあまり分かっていません。
できるだけ分かりやすく言いますと
身体介護→ 介護を受ける方に触れないとできない介護
生活援助→ 介護を受ける方に触れず、身の回りの手助けを行う介護
つまり、体に触れる介護は身体介護 体に触れない介護は生活援助 ということです。
そんな訪問介護サービスが今、危機的状況だと言われているのはご存じでしょうか。
訪問介護は字のとおり、自宅へ訪問して介護をします。
そのため移動手段が必要になるんですね。
車・バイク・自転車 といった具合です。
自転車でたくさんの家をまわるのは不可能ですので、多くは車を使って各家庭に訪問
することになります。
余生を自宅で過ごしたい人が多い一方、介護を受けないと生活ができない方はとても多いです。
簡単な割合ですが、令和3年までに訪問介護サービスを受けた方は
約415万人いると言われています。
施設介護を受けた方は約95万人です。
施設介護が伸び悩んでいる理由は、単に施設不足というだけでなく
莫大な費用を払えない家庭が多いという点にあります。
比較的安価で受けられる訪問介護は、施設介護の4倍ですね。
あれ?じゃあ訪問介護のほうが需要があるのでは?
実はその通りです。
需要があるのに・・・何故なのでしょうか。
ざっくりと
負の要素をお伝えすると
①時間厳守という文化が効率を悪くしている。
②独居の方の多くは、訪問介護員に依存してしまう。
③ガソリンなどの物価高騰で利益率が下がっている。
④女性が多いことで、セクハラ被害にあう職員が多い。
⑤介護員=なんでも屋 という考え方が多い。
⑥介護員の高齢化。
⑦認知症・難病など、自宅生活困難者の割合増加。
⑧賃金が安い。
と、こんな要素があります。
最近では200もの訪問介護事業所が倒産しています。
実際にこれを聞いて 「働きたい!」 と思う方は居ないでしょう…
もう少し例を出せば分かりやすいかもしれませんので、
次回、本当にあったケースをお伝えして想像していただければと思います。